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昭和二十六年政令第四十号

朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令

内閣は、ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件(昭和二十年勅令第五百四十二号)に基き、この政令を制定する。

(目的)

第一条

朝鮮総督府交通局共済組合(以下「組合」という。)の本邦内にある財産は、この政令の定めるところにより整理する。

(監督)

第二条

組合の本邦内にある財産の整理は、大蔵大臣の監督に属する。

(特殊整理人)

第三条

組合の本邦内にある財産の整理は、特殊整理人が行う。

特殊整理人は、大蔵大臣が選任する。

旧日本占領地域に本店を有する会社の本邦内にある財産の整理に関する政令(昭和二十四年政令第二百九十一号。以下「政令第二百九十一号」という。)第十条第三項から第五項までの規定は、特殊整理人について準用する。

(特殊整理人の権限)

第四条

組合の本邦内にある財産の整理に関する組合の代表並びに当該財産の管理及び処分の権限は、特殊整理人に専属する。

(債務消滅行為等の禁止)

第五条

特殊整理人は、第六条の規定による整理計画書の認可があり、且つ、大蔵大臣の指示があつた後でなければ、第七条第一項各号に掲げる債務について、弁済その他債務を消滅させる行為をすることができない。

特殊整理人は、第六条の規定による整理計画書の認可があり、且つ、大蔵大臣の指示があつた後でなければ、組合の本邦内にある財産を処分することができない。

前二項の規定は、公租公課の支払をする場合及び大蔵大臣の許可を受けてする場合においては適用しない。

(整理計画書)

第六条

特殊整理人は、大蔵大臣の指定する日までに、大蔵省令で定める手続により、左に掲げる事項を記載した整理計画書を作成し、大蔵大臣の認可を申請しなければならない。

第七条第一項各号に掲げる債務の債権者の氏名又は名称、債権額、弁済又は相殺その他の方法により債務を免かれる額及び順位

第九条の規定による残余財産の分配を受ける者の氏名、当該残余財産の分配の基準となる掛金の額及び組合員であつた期間並びにその者に対する残余財産の分配額

その他大蔵省令で定める事項

(債務弁済の順位)

第七条

組合の本邦内にある財産をもつて弁済すべき債務は、左に掲げるものとし、特殊整理人は、左の順位によりこれを弁済しなければならない。

整理に要する費用に係る債務及び組合の本邦内の事業又は財産に係る公租公課

組合の本邦内の事業又は財産から生じた債務

組合の給付を受ける権利を有する者のうち、戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)の規定の適用を受ける者で、且つ、本邦内に住所又は居所を有する者に対する組合の給付債務。

但し、第四号に掲げる債務を除く。

前号に規定する者に対する組合の年金債務のうち、特殊整理人選任の時においてまだ支払時期の到来していないもの

政令第二百九十一号第二十八条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による債務の弁済について準用する。

(年金の一時金換算)

第八条

前条第一項第四号に掲げる年金債務は、大蔵省令で定めるところにより一時金に換算して支払うものとする。

旧令による共済組合等からの年金受給者のための特別措置法(昭和二十五年法律第二百五十六号。以下「特別措置法」という。)の規定の適用については、前項の規定による年金の債務の支払は、第十三条第四項の規定の適用があることを除いて、当該年金債務を消滅させるものと解してはならない。

(残余財産の分配)

第九条

特殊整理人は、第七条第一項各号に掲げる債務を弁済した後、その残余財産を、同項第三号又は第四号に掲げる債務のうち年金又は一時金の債務の支払を受けた者に対し、当該年金又は一時金に係る組合の組合員が組合員でなくなつた時における掛金の額に当該組合員が組合の組合員であつた期間を乗じた金額の割合に応じて分配しなければならない。

(組合の給付債務の債権者に対する公告)

第十条

特殊整理人は、就職の後遅滞なく、第七条第一項第三号及び第四号に掲げる債務の債権者に対し、一定の期間内に証拠書類を添えて当該権利の確認を求めるための申出をすべき旨の公告をしなければならない。

但し、その期間は、三月を下ることができない。

前項の規定による公告は、時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲げて少くとも三回以上しなければならない。

第一項の規定による公告には、同項の債権者が同項の期間内に権利の申出をしないときは、第十二条第一項において準用する特別措置法第十八条第一項の規定による権利の確認が得られないため債務の支払又は残余財産の分配を受けることができないことがある旨及びこの政令施行の際本邦にいない債権者その他この政令の規定による整理中に特殊整理人に対して権利の確認の申出をしなかつたことについてやむを得ない事由がある者については、当該整理結了後においても共済組合連合会に対してその権利の確認の申出をすることによつて共済組合連合会から特別措置法の規定による年金又は一時金の支給を受けることができることがある旨を附記しなければならない。

(一般債権者に対する催告)

第十一条

特殊整理人は、就職の後遅滞なく、第七条第一項第一号及び第二号に掲げる債務(公租公課を除く。)の債権者に対し、一定の期間内にその債権の申出をすべき旨の催告をしなければならない。

但し、その期間は、一月を下ることができない。

政令第二百九十一号第十五条第二項から第四号までの規定は前項の債権者に対する催告について準用する。

(組合の給付債務の債権者の権利の確認)

第十二条

特別措置法第十八条の規定は、第七条第一項第三号及び第四号に掲げる債務の債権者の権利の確認について準用する。

この場合において、同法第十八条第一項中「その年金又は一時金の種類及び額」とあるのは、「その権利の種類及び額」と読み替えるものとする。

特殊整理人は、前項において準用する特別措置法第十八条の規定による権利の確認を受けた者に対してのみ、第七条第一項第三号及び第四号に掲げる債務の弁済並びに第九条の規定による残余財産の分配をするものとする。

(特別措置法の特例)

第十三条

組合については、大蔵大臣は、特別措置法第四条第四項の規定による調査を要しないものとし、同条第一項の規定による指定は、第十条第一項の規定による公告に応じて権利の申出をすべき期間が終了した後遅滞なく行うものとする。

組合については、共済組合連合会は、特別措置法第十七条の規定による公告を要しないものとし、同法第十九条及び第二十条の規定の適用については、第十二条第一項において準用する特別措置法第十八条の規定により特殊整理人がする権利の確認は、同条の規定により共済組合連合会がする権利の確認とみなす。

但し、共済組合連合会は、この政令施行の際本邦にいない権利者その他この政令の規定による整理中に特殊整理人に対して権利の確認の申出をしなかつたことについてやむを得ない事由があると認められる権利者又はこの政令の規定による整理中に特殊整理人に対して権利の確認の申出をしても特殊整理人がやむを得ない事由によつて確認することができなかつた権利者に限り、当該整理結了後、その申出に基いて、特別措置法第十八条の規定による権利の確認をすることができるものとする。

共済組合連合会は、この政令の規定による整理が結了した後、特殊整理人が確認をした年金の種類及び額につき、新たに調査した資料に基いて改定すべき事由が明らかになつた場合においては、大蔵大臣の指示に基き特殊整理人の確認を改定することができる。

前項の規定に基いて改定された場合において、返却される金銭があるときは、大蔵大臣の指示に基きこれを国庫に帰属するものとする。

共済組合連合会は、この政令の規定による整理が結了するまでの間は、組合に係る特別措置法の規定による年金又は一時金の支給をしないものとする。

組合に係る特別措置法の規定による年金又は一時金の受給権利者が、第七条第一項第三号若しくは第四号に掲げる債務の支払又は第九条の規定による残余財産の分配を受けた場合においては、同法の規定の適用については、これらの債務の支払又は残余財産の分配として受けた金額の限度において、共済組合連合会から同法の規定による年金又は一時金の支給を受けたものとみなす。

特別措置法第二十三条の規定の適用については、第十条第一項の規定による公告は、同法第十七条第一項の規定による公告とみなす。

(準用)

第十四条

政令第二百九十一号第二条第一項第二号、第四号及び第五号、第四条第一項及び第二項、第六条、第十一条第二項、第十二条、第十六条、第十八条から第二十三条まで、第二十六条、第二十七条、第二十八条の三から第二十九条まで、第三十一条、第三十三条、第三十七条、第三十八条第二号、第四号及び第五号、第三十九条から第四十一条まで並びに第四十二条第二号から第五号までの規定は、この政令の規定による組合の本邦内にある財産の整理について準用する。

この場合において、これらの規定中左の各号に掲げる字句は、それぞれ当該各号に掲げる字句に読み替えるものとする。

第四条第一項、第六条第一項及び第三項、第十六条第一項並びに第二十七条中「指定日」とあるのは、「特殊整理人の選任の日」

第四条第一項中「第十条」とあるのは、「朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令(昭和二十六年政令第四十号。以下「政令第四十号」という。)第三条」

第十六条第一項中「就職の日から九十日内に、」とあるのは、「就職の後遅滞なく、」

第十八条第一項中「前条」とあるのは、「政令第四十号第六条」

第十九条第一項中「第十七条」とあるのは、「政令第四十号第六条」

第三十九条中「第二条第一項第一号の規定による指定」とあるのは、「特殊整理人の選任」

(罰則)

第十五条

左の場合においては、特殊整理人を三年以下の懲役若しくは二十万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

第五条の規定に違反して弁済その他債務を消滅させる行為をし、又は財産を処分したとき。

第六条の規定に違反して整理計画書の認可の申請をせず、又はその計画書に虚偽の記載をしたとき。

第十六条

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人、その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関して、前条の違反行為をしたときは、行為者を罰する外、その法人又は人に対し、前条の罰金刑を科する。

附 則

この政令は、公布の日から施行する。

昭和二七年三月二八日法律第一六号

附 則

この法律は、日本国との平和条約の最初の効力発生の日から施行する。

昭和二七年四月二八日法律第一一六号

附 則

この法律は、日本国との平和条約の最初の効力発生の日から施行する。

この法律施行前に改正前の朝鮮総督府交通局共済組合の本邦内にある財産の整理に関する政令に基いてした処分、手続その他の行為は、改正後の同令に基いてしたものとみなす。

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